西唐人町・中唐人町(読み)にしとうじんまち・なかとうじんまち

日本歴史地名大系 「西唐人町・中唐人町」の解説

西唐人町・中唐人町
にしとうじんまち・なかとうじんまち

[現在地名]熊本市西唐人町・中唐人町

新三丁目しんさんちようめ橋から東南東に走る薩摩・日向街道筋の表通り町人町。町の裏手坪井つぼい川が流れる。細工さいく町一丁目と呉服ごふく一丁目の間が西唐人町、呉服一丁目と米屋こめや一丁目の間が中唐人町。町名商業を営む唐人(中国人)が住んでいたことに由来すると伝える。細川氏時代には裏手の坪井川は小島おしま高橋たかはし方面からさかのぼった船の荷物の揚げ降ろし場で、ここから上方などの物資城下へ供給された。享和元年(一八〇一)成立の御府中小路町々産物附(県立図書館蔵)によれば、唐人町に「御免夜店」が記される。西唐人町の人数は嘉永七年(一八五四)の影踏人数指出(清永家文書)によれば、家持一〇二人(うち男四六人・女五六人)、借屋四四人(うち男三六人・女八人)であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android