西忌部村(読み)にしいんべむら

日本歴史地名大系 「西忌部村」の解説

西忌部村
にしいんべむら

[現在地名]松江市西忌部町

忌部川の西岸に位置し、対岸は東忌部村、西は湯峠ゆとうげ山・新宮しんぐう山・花仙かせん山などを境に玉造たまつくり村・大谷おおだに(現玉湯町)。忌部川は南境および東西村境の山脈に発した各渓流を合流して流れ、その本流大川端おおかわばたの谷間に発している。「出雲国風土記」にみえる意宇おう郡の野代のしろ川に比定され、源は意宇郡家の南西一八里にある須我すが(現大東町・八雲村境の八雲山に比定される)で、北流して入海(宍道湖)に注ぐと記される。中世は忌部保に含まれていたとみられる。寛永二一年(一六四四)の西忌部村田方本帳が残る。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報