西泠印社(読み)せいれいいんしゃ

世界の観光地名がわかる事典 「西泠印社」の解説

せいれいいんしゃ【西泠印社】

中国の浙江(せっこう)省の杭州(こうしゅう)(ハンチョウ)市郊外にあり、西湖に浮かぶ島である孤山の麓に所在する篆刻専門の学術団体。1904年に創立され、初代社長は代表的な書画家の呉昌碩。本社は、広い敷地の中に建物が点在し、中国江南の優れた庭園の一つとされ、拱門、柏堂、石刻壁、観楽楼、華厳経塔など、多くの建物が一般公開されている。印章の製造・販売や篆刻用品・書道用具の販売、書道関連書籍の出版・販売を手がける。また、国内外の文人墨客や政治家などの印章も手がけ、その品質の高さには定評がある。◇「西泠」の名は、対岸との間にかかる「西泠橋」のたもとに本社があることによる。また、「泠」は「冷」と間違いやすいが、「にすい」ではなく「さんずい」である。

出典 講談社世界の観光地名がわかる事典について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android