西目屋(読み)にしめや

改訂新版 世界大百科事典 「西目屋」の意味・わかりやすい解説

西目屋[村] (にしめや)

青森県南西部,中津軽郡の村。人口1594(2010)。岩木川最上流域を占め,南部は秋田県境をなす白神山地からなり,村域の大半が山林である。弘前市に編入された旧東目屋村とともに古くから目屋と呼ばれ,近世中ごろからタバコの産地として知られた。薪炭の供給地でもあったが,現在は稲作とリンゴ栽培が中心。尾太(おつぷ)鉱山は明和年間(1764-72)に最盛期を迎えたが,明治以降は休山を繰り返した。第2次大戦後再開発され,銅,亜鉛,鉛などの鉱山として活況を呈したが,1978年閉山した。1960年津軽平野の灌漑洪水調節,発電を目的とした目屋ダムが完成して美山(みやま)湖が生まれ,中心集落の村市近くに岩木川第1発電所が建設された。岩木川上流は目屋渓谷と呼ばれる景勝地で,暗門ノ滝がある。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android