西見当遺跡(読み)にしけんとういせき

日本歴史地名大系 「西見当遺跡」の解説

西見当遺跡
にしけんとういせき

田村の南部、旧物部川の自然堤防上にある弥生時代前期環濠集落遺跡。標高は六・六三―八・二メートルで、現在ほとんどが水田となっている。遺跡は広範囲であるため北からABCの三地区に分けられている。昭和四九年(一九七四)B・C地区の遺跡が発見されるまではA地区のみを西見当遺跡と称した。

昭和三〇年、A地区の一部発掘が行われ、弥生時代前期中葉の楕円形の貯蔵穴、それを取巻く小環濠の一部が発見された。環濠は幅一・三メートル、深さ七八センチで、出土遺物は同時期の西見当II式土器・土製紡錘車・磨製石鏃・軽石製砥石などが検出された。

B・C地区は昭和五一年調査が実施され、B地区からは工房用竪穴二と貯蔵穴三が発見された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

再生可能エネルギー

自然の活動によってエネルギー源が絶えず再生され、半永久的に供給され、継続して利用できるエネルギー。有限の資源である化石燃料などに代わる、新エネルギー(中小規模水力・地熱・太陽光・太陽熱・風力・雪氷熱・...

再生可能エネルギーの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android