西館寺町(読み)にしだててらまち

日本歴史地名大系 「西館寺町」の解説

西館寺町
にしだててらまち

[現在地名]松前郡松前町字唐津からつ

近世の松前城下の一町。唐津内沢からつないさわ川と小松前こまつまえ川に挟まれた海岸段丘上の西部にあった。享保二年(一七一七)の「松前蝦夷記」に「西館寺町」とあり、天明八年(一七八八)の松前東西管(河野常吉資料)にも町名がみえる。文化(一八〇四―一八)頃の松前分間絵図では西教さいきよう寺・専念せんねん寺・欣求ごんぐ院の南前を東西に走る道に「是ヨリ寺町通山路迄百五間」と記される。これらの寺院の所在地に付された町名と思われる。西館寺町と称したのは福山城北側の寺町と区別するためと考えられる。前掲分間絵図にみえるのを最後とし、西館町にまとめられたと考えられる。寛永七年(一六三〇)浄応じようおう(現真宗大谷派。小樽市に移転)、慶安元年(一六四八)浄土宗欣求(明治元年光善寺に合併)建立された(「福山秘府」など)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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