要素(読み)ヨウソ

デジタル大辞泉 「要素」の意味・読み・例文・類語

よう‐そ〔エウ‐〕【要素】

あるものごとを成り立たせている基本的な内容条件。「危険な要素を含む」「犯罪を構成する要素
物を分析したとき、その中に見出されるそれ以上簡単にならない成分。「色の三要素
法律行為または意思表示の内容において、その表意者に重要な意味をもつ部分
数学で、集合をつくっている一つ一つのもの。げん
[類語]因子ファクターエレメントエッセンスモーメント成分条件

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精選版 日本国語大辞典 「要素」の意味・読み・例文・類語

よう‐そエウ‥【要素】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 事物または事物の特性が成立したり、その効力を発揮したりするのに欠くことのできない成分・条件。〔哲学字彙(1881)〕
    1. [初出の実例]「立派と云ふ中には大きさ、或ひは豊さと云ふ要素もなければならぬと彼は思ってゐる」(出典:暗夜行路(1921‐37)〈志賀直哉〉一)
  3. 法律行為の内容の重要な部分で、意思表示をする者にとって、特に重要な意味をもつところ。たとえば、売買契約では、ふつう目的物の種類や性質、代金額などが要素となる。
    1. [初出の実例]「意思表示は法律行為の要素に錯誤ありたるときは無効とす」(出典:民法(明治二九年)(1896)九五条)
  4. 数学で、集合や行列などを構成する個々のもの。元。

要素の補助注記

( について ) 明治初中期には類義語として「元素」「原素」も使われ、坪内逍遙の「当世書生気質‐七」には、「自惚(うぬぼれ)の原素(ゲンソ)が多いだけに」のように「原素」を用いている例と、「要素」を用いている例の両方がみえる。

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改訂新版 世界大百科事典 「要素」の意味・わかりやすい解説

要素 (ようそ)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「要素」の意味・わかりやすい解説

要素
ようそ

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世界大百科事典(旧版)内の要素の言及

【元】より

…ある集合を作っているおのおののものを,その集合の元,または要素という。例えば,実数全部の集合Rについては,各実数がその元(要素)であり,自然数全体の集合Nについては,1,2,3,……がその元である。…

【集合】より

…数学で記述を整理し明確化するために,19世紀後半に導入された概念。素朴には,〈思考の対象として明確な意味をもつもので指定した範囲内にあるものを集めたものを集合といい,その集められたものをその集合の元または要素という〉といえばよいが,多少の補足が必要である。 まず,われわれは物を区別したり,まとめたり,ときに応じて適宜処理している。…

※「要素」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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