覆輪(読み)フクリン

デジタル大辞泉 「覆輪」の意味・読み・例文・類語

ふく‐りん【覆輪/伏輪】

甲冑かっちゅう・鞍・太刀調度などを金・銀・すずなどで縁取りし、飾りや補強としたもの。→太刀
女性着物八つ口袖口を別布で細く縁どったもの。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「覆輪」の意味・わかりやすい解説

覆輪
ふくりん

刀の鐔(つば)や馬の鞍(くら)、天目茶碗(てんもくぢゃわん)など種々の器物周縁を金属(鍍金(ときん)、鍍銀)の類で細長く覆って損壊に備え、あわせて装飾を兼ねたものをいう。鍍金を用いたものを、金覆輪または黄覆輪(きぶくりん)、鍍銀を用いたものを、銀覆輪または白(しろ)覆輪といっている。また女性の衣服の袖口(そでぐち)などを、別布で細く縁どったものを袖覆輪といい、歌舞伎(かぶき)の衣装にも、袖口に織物朱珍、繍(ぬい)などの、模様の異なる布地をつけたものがある。

[秋山光男]


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デジタル大辞泉プラス 「覆輪」の解説

覆輪

錦鯉の飼育用語のひとつ。鱗の周縁の色が淡い部分をさす。この色の違いによって、浅黄鹿の子鯉網状の模様が生じる。「覆鱗」の字を当てることもある。

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