見過ぐす(読み)ミスグス

デジタル大辞泉 「見過ぐす」の意味・読み・例文・類語

み‐すぐ・す【見過ぐす】

[動サ四]
みすごす」に同じ。
「思ひあてられ給へる御側目を―・さで」〈夕顔
見ながら時や日を過ごす。また、世話をしながら過ごす。
「親たちのいとことごとしう思ひまどはるるが心苦しさに、かかるほどを―・さむとてなむ」〈・葵〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「見過ぐす」の意味・読み・例文・類語

み‐すぐ・す【見過】

  1. 〘 他動詞 サ行四段活用 〙
  2. 見ながらそのままにすごす。見ても気にとめないで、そのままにしておく。見て見ぬふりをする。見すごす。
    1. [初出の実例]「例より興あるしさくなるを、え見すぐすまじくおもほえつるを、いとせちなるあゆみなり」(出典:宇津保物語(970‐999頃)祭の使)
  3. 世話をしながら時日をすごす。
    1. [初出の実例]「親達の、いとことごとしう思ひ惑はるるが心苦しさに、かかる程を、みすぐさむとてなむ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)葵)
  4. 見て、時日をすごす。
    1. [初出の実例]「年経たる人の心にも、類あらじとのみ、めづらかなる世をこそはみたてまつりすごし侍る」(出典:源氏物語(1001‐14頃)蓬生)
  5. 見ながら気づかずにすごす。見落とす。見すごす。

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