…松果体を精神の座とすることはまちがいとしても,〈脳内の糸〉を神経,〈精気〉をホルモン,〈中空の管〉を血管と置き換えてみれば,不思議なことに,現代の松果体機能に関するわれわれの知識によく符合している。 目に入った光刺激が網膜で受容されると,興奮は神経を介して大部分は視覚中枢へ送られるが,一部の神経繊維を経て間脳の視交叉上核に伝えられる。この核は生物時計を内蔵している神経細胞の集団からなり,明期(昼間)に休み,暗期(夜間)に活動し,インパルスを発する。…
※「視交叉上核」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」