観念語(読み)かんねんご

精選版 日本国語大辞典 「観念語」の意味・読み・例文・類語

かんねん‐ご クヮンネン‥【観念語】

〘名〙
① 何らかの観念内容とする語。形式語の対。一つの観念は概念というに近く形態素に対する意義素、付属語に対する自立語にほぼあたる。〔日本文法論(1902‐08)〕
実質の伴わない、観念的な言葉
家庭の幸福(1948)〈太宰治〉「実に幼稚な観念語(たとへば、研究中、ごもっともながらそこを何とか、日本再建、官も民も力を合せ〈略〉云々)」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の観念語の言及

【日本語】より

…撥音は〈心配 shimpai〉と発音にそくして表される。かなかなづかい漢字国語国字問題【小泉 保】
【文法】

[文構成の要素]
 日本語は,物の名やその動き,変化,状態,性質などを表す実質語(観念語)に,文法関係や話し手の事態のとらえ方を表す機能語(関係語)の類が後に次々と付いて事がら全体を描き上げるような構成になっている。これが,日本語が言語類型論上いわゆる膠着語,あるいは膠着的性格の強い言語であると言われるゆえんで,そのため,語の独立性が比較的はっきりしている中国語や英独仏語などの〈西洋語〉と比べると,文を構成する最小単位である〈語(単語)〉の認定が,理論的にもむつかしく,一般人の感覚からいっても判然としていない。…

※「観念語」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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