観桜会(読み)カンオウカイ

デジタル大辞泉 「観桜会」の意味・読み・例文・類語

かんおう‐かい〔クワンアウクワイ〕【観桜会】

桜の花を観賞するために催される会。花見の会。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「観桜会」の意味・読み・例文・類語

かんおう‐かいクヮンアウクヮイ【観桜会】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 桜の花を観賞する宴会
    1. [初出の実例]「四月の観桜会(クヮンアウクヮイ)へ招かれるだけだった」(出典:苦心学友(1930)〈佐々木邦〉お屋敷からのお召)
  3. かんおうぎょかい(観桜御会)」の略。
    1. [初出の実例]「是月浜離宮に於て観桜会を開かれ、両陛下行幸啓ありて」(出典:風俗画報‐一五七号(1898)四月)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「観桜会」の意味・わかりやすい解説

観桜会
かんおうかい

第二次世界大戦前に天皇主催で行われた桜花観賞の行事。観桜御宴ともいう。毎年4月中旬(日は不定)に開催。第1回は1881年(明治14)4月吹上御苑(ふきあげぎょえん)で開かれ、皇族大臣参議、各国公使、来日中のシャム王族などが招かれた。これは前年11月の観菊会と同じく、皇室外交を通して条約改正を促進させる意図のもとに開かれたもので、以後年中行事となる。83年より浜離宮で行われることとなり、招待者も官吏軍人にまで広がった。1917年(大正6)から会場は新宿御苑に移されたが、38年(昭和13)に日中戦争のため廃止された。戦後の皇室園遊会は往時の観桜会、観菊会にあたる。

[山内まみ]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android