解体(読み)かいたい

精選版 日本国語大辞典 「解体」の意味・読み・例文・類語

かい‐たい【解体】

〘名〙
① まとまっていたものが、ばらばらになること。また、組織だっているものをばらばらにすること。
※本朝文粋(1060頃)二・応補文章生並得業生復旧例事「窃恐悠悠後進、因此解体」
日本開化小史(1877‐82)〈田口卯吉〉三「さしもに精強なりし鎌倉政府も僅かに三ケ年に過ぎずして悉く解体し」 〔記春秋左伝‐成公八年〕
機械や自動車など、組み立てられたものをばらばらにすること。
※ぽんこつ(1959‐60)〈阿川弘之〉山堀り「あのくしゃくしゃの小型乗用車を解体した時」
解体新書(1774)凡例「亜那渡米、訳解体也。打係縷譜也。故今題曰解体新書
④ 気の張りがゆるむこと。気ぬけすること。〔新令字解(1868)〕

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デジタル大辞泉 「解体」の意味・読み・例文・類語

かい‐たい【解体】

[名](スル)
まとまっているもの、組み立ててあるものを、分解すること。また、ばらばらになること。「建築物解体する」
組織をこわして、その機能を失わせること。また、組織がばらばらになって機能を失うこと。「共同戦線解体する」「財閥解体
からだを解剖すること。ふわけ。
腑分ふわけといひ古りしことを新たに―と訳名し」〈蘭学事始
[類語]分かれる割れる離れる外れる分離離脱分裂分解独立外す分ける分割四分五裂遊離隔たる遠ざかる遠のく離隔隔絶乖離かいり切り離す断ち切るちぎれる張り裂ける

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普及版 字通 「解体」の読み・字形・画数・意味

【解体】かいたい

ばらす。

字通「解」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の解体の言及

【解剖】より

…生物の体の一部(局所解剖)または全体(全身解剖)を切開し,臓器や組織の形態,構造,相互の位置関係などを調べたり,病因や死因などを検索することをいい,古くは解体,腑分けともいわれた。動物では,生理作用などを調べるために,生きたまま解剖することもある。…

※「解体」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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