言い種(読み)イイグサ

デジタル大辞泉 「言い種」の意味・読み・例文・類語

いい‐ぐさ〔いひ‐〕【言い種/言(い)草】

人が言った言葉やその言い方。「親に向かって何という―だ」
言い訳。言い分。「向こうの―も聞いてみよう」
話のたね。語りぐさ。「世間の―になる」
言いがかり。
わちきだっても…、―を言ふのなんのといふこともねえけれど」〈人・辰巳園・三〉
[類語](1言葉遣い言葉付き言葉尻言い回し言い様言い方物言い話し方話し振り話術話法/(2言い分言い条言い開き弁解弁明釈明申し訳言い訳申し開き言い逃れ言い抜け逃げ口上遁辞陳弁/(3語りぐさ笑いぐさ話題トピック題目論題主題本題テーマ題材話頭話柄話の種

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精選版 日本国語大辞典 「言い種」の意味・読み・例文・類語

いい‐ぐさいひ‥【言種・言草】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 口に出す言葉や事柄。また、ものの言い方。
    1. [初出の実例]「ままよ源太におれがならふ。そのかはり、いひぐさは出たらめにやるがいいか」(出典:滑稽本・東海道中膝栗毛(1802‐09)七)
    2. 「何だか言葉(イヒグサ)がまだほんとうに出来ねへのう」(出典人情本・英対暖語(1838)初)
  3. 話題の材料。話の種。語りぐさ。
  4. 言いがかりの文句。また、苦情
    1. [初出の実例]「そりゃあほんのいいぐさでざんしゃう」(出典:洒落本・狐竇這入(1802)四)
  5. 言い抜けのための口実。いいわけ。
    1. [初出の実例]「いひかけた時手をよく外すいひ草に」(出典:浮世草子・傾城禁短気(1711)三)
  6. つねづね口にすることば。くちぐせ。
    1. [初出の実例]「弁じますなんか講釈師の言ひ草だ」(出典:吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉三)

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