言難(読み)いいにくい

精選版 日本国語大辞典 「言難」の意味・読み・例文・類語

いい‐にく・い いひ‥【言難】

〘形口〙 いひにく・し 〘形ク〙
言葉にして言うのがむずかしい。うまく言えない。また、口に出すのがはばかられる。いいづらい。いいがたい。
※枕(10C終)九〇「年わかき人の、さる顕証(けさう)のほどはいひにくきにや、返しもせず」
※宇津保(970‐999頃)嵯峨院「さしむかひては、いひにくく」
② 発音するのがむずかしい。いいづらい。
名語記(1275)八「卅日をみそかといへる如何。これも、みとをか也。みとか、舌つきていひにくければ、とか傍韻のそにわたりてみそか也」

いい‐がた・い いひ‥【言難】

〘形口〙 いひがた・し 〘形ク〙 言うことがむずかしい。なかなか言えない。いいにくい。→いわく(曰)言い難し
土左(935頃)承平五年一月一八日「まねべども、えまねばず。書けりとも、えよみすゑ難かるべし。今日だにいひかたし。ましてのちにはいかならん」
※大斎院前御集(11C前)「山ゐしてすりめにありしあふ事はめづらしとだにいひかたきかな」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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