電力会社があらかじめ対象地域と時間帯を決めて電力供給を停止する措置。電力の需要に対して供給が不足すると見込まれる場合、思わぬ大規模停電を起こさないために実施する。時間帯ごとに対象地域が入れ替わるため「輪番停電」とも呼ばれる。2018年9月の北海道地震の際は、北海道電力が計画停電を一時検討した。
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あらかじめ決められた時間や地域の送電を強制的に止める措置。事故や天災などによる発電能力の低下、夏場の電力需要の急増、送電網の能力不足などが原因で、大規模停電を起こしかねない場合に実施される。地域ごとに順番に電力供給を止めるため「輪番停電」ともよばれる。電力会社の電気供給約款には「非常変災」の場合には電気供給を中止することがあると書かれており、この約款に基づいて電力会社が送電を止める措置であり、電気事業法などの法的根拠はない。
日本では、電力供給力が不足していた第二次世界大戦の終戦直後や、送配電設備の保守点検が頻繁であった1960年代までは計画停電が行われることがあったが、それ以降は電気工事技術の発達などにより計画停電が実施されることはほとんどなくなった。しかし2011年(平成23)3月に東日本大震災で福島第一原子力発電所や火力発電所などの発電設備が損傷したため、東京電力は計画停電を実施した。
電力使用を制限する方法には、送電自体を止めてしまう計画停電のほか、送電を止めずに、経済産業大臣の電力使用制限令で大工場などの電力使用量を減らす総量規制がある。東日本大震災後の計画停電では、信号機や医療機器が停止するなど国民生活への影響が大きすぎるとの批判があり、企業経営者などからも「総量規制のほうが事業計画を立てやすい」との声が強まったため、電力需要がピークを迎える2011年夏には、政府が電力使用制限令を発動。小口契約者や一般家庭には節電が要請された。
[編集部]
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