訖(漢字)

普及版 字通 「訖(漢字)」の読み・字形・画数・意味


10画

[字音] キツ
[字訓] いたる・おわる・ついに

[説文解字]

[字形] 形声
声符は乞(きつ)。乞は卜辞に「いたる、およぶ」の意に用い、訖・はその声義を承ける字である。〔説文〕三上に「止まるなり」、〔玉〕に「畢(をは)るなり」とあって終止する意。〔書、秦誓〕に「民訖(ほとん)ど自たり」のように、副詞にも用いる。

[訓義]
1. いたる、およぶ、とどまる。
2. おわる、おえる。
3. ついに、すでに、ほとんど。

[古辞書の訓]
名義抄〕訖 ヲハル・ツヒニ・トドム・イタル・コトゴトクニ・ツクス・スベヲヘ

[語系]
訖・(既)kit、xitは声近く通用の字。みな、ことが終わり、止まる意がある。

[熟語]
訖今訖息訖糴・訖了
[下接語]
終訖・

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android