許・赦・聴(読み)ゆるし

精選版 日本国語大辞典 「許・赦・聴」の意味・読み・例文・類語

ゆるし【許・赦・聴】

〘名〙 (動詞「ゆるす(許)」の連用形の名詞化)
① ある行為を、さしつかえないとして許可すること。
蜻蛉(974頃)下「『にげないことゆゑに、あやしの声までやは』などあるは、ゆるしなきを」
② 罪、とが、あやまちなどを許すこと。赦免。〔日葡辞書(1603‐04)〕
読本椿説弓張月(1807‐11)続「父順徳が冤枉(むしつのつみ)をまうしときて、おん赦(ユルシ)を蒙らせん為に」
芸道で、師匠から弟子に与える免許。特定の技術や楽曲を習うことを許すこと。表許・裏許・中許・奥許などの階梯があることもある。
※わらんべ草(1660)五「物のゆるしをとるは、何れの道にても、なりがたき物なれば」
※浮世草子・好色一代女(1686)一「野風秋の小袖(ユルシ)にして惣鹿子」
キリスト教で、神が人の罪を罰せず、罪から解き放つことをいう。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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