許容応力度設計(読み)きょようおうりょくどせっけい

世界大百科事典(旧版)内の許容応力度設計の言及

【極限設計法】より

…弾性理論により構造物を設計する方法(許容応力度設計法)に対し,構造物の安全性,使用性の限界状態をもとに設計する手法の総称。1940年代の後半に構造物の塑性設計法の基礎概念が確立してからしばらくの間,極限設計法は塑性設計法と同じ意味で使われていたが,その後設計手法の合理化を求めて,弾性理論に基づかないいくつかの設計法が提案されるにおよんで,塑性設計法を含むこれらの方法を総括した広い意味で使われることが多い。…

【鉄筋コンクリート】より

…鉄筋コンクリートは鉄筋とコンクリートが材料であるが,それぞれの信頼性が異なるので安全率が異なり,例えば長期間荷重が作用する場合,鉄筋は1.5,コンクリートは3の安全率を用いる。このような考え方による設計を許容応力度設計と呼び,日本の鉄筋コンクリート構造は,現在主としてこの方法で設計されている。これに対して,常時作用荷重に荷重係数を乗じて得られる終局荷重をいわゆる設計荷重と考えて断面力を求め,その断面力に抵抗できるような終局強度をもつ部材断面を設計する終局強度設計は,アメリカ,ソ連,ヨーロッパなど多くの国で採用されており,破壊に対する安全さが明確な点で優れているので,日本でも近い将来この設計が主流になっていくと考えられる。…

※「許容応力度設計」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」