訴陳状(読み)ソチンジョウ

デジタル大辞泉 「訴陳状」の意味・読み・例文・類語

そちん‐じょう〔‐ジヤウ〕【訴陳状】

訴人訴状論人陳状

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精選版 日本国語大辞典 「訴陳状」の意味・読み・例文・類語

そちん‐じょう ‥ジャウ【訴陳状】

〘名〙 訴状と陳状。中世の訴訟制度で、訴人(原告)の訴状と論人(被告)の陳状とをいう。訴陳の状。
※近衛家本追加‐弘安七年(1284)八月一七日・関東評定事書「称調訴陳状、徒送年月之条、尤不便」

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世界大百科事典(旧版)内の訴陳状の言及

【訴状】より

…とくに中世,訴人(原告)が朝廷,幕府,本所などの裁判機関に提出した訴状が重要である。陳状とあわせて訴陳状という。その書式は,本来は解状の形式をひくが,多く書出しに〈某謹言上〉〈某謹訴申〉と記し,書止めに〈仍粗言上如件〉〈訴申如件〉などと記す申状の形式をとり,論人(被告)の名,対象となる物権や事柄,副進される証拠文書,訴訟理由などが列記される。…

【陳状】より

…一般に上級の人格または機関の勘問に対して,自己の非ならざる理由を陳弁する上申文書。勘問はさまざまな理由で行われたが,訴訟において訴人の提出した訴状への陳答を求める場合が多く,この場合,訴状と陳状の両者を総称して訴陳状といった。その書式は,本来は解(げ)状の形式であるが,中世,〈何某謹陳(弁)申〉〈何某支言上〉などと書き出し,〈陳(弁)申如件〉〈支言上如件〉などと書き止める申状の形式が多用された。…

※「訴陳状」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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