評伝河野常吉(読み)ひようでんこうのつねきち

日本歴史地名大系 「評伝河野常吉」の解説

評伝河野常吉
ひようでんこうのつねきち

一冊 石村義典著 北海道出版企画センター 平成一〇年刊

解説 河野常吉は明治二七年渡道後、北海道庁殖民課事業手として道内の殖民状況調査とその報文作成に従事したのを皮切りに、千島樺太を含む各種の拓殖関係文献の著作・編集、北海道史・地方史の執筆、年表・統計・地図の編集、史跡・文化財調査、人名辞彙・歴史文献解説の作成などを果した人物であり、自然・考古・歴史・地誌等諸学に深く通じていた。一方で、郷里長野県では自由民権運動にもかかわり、道庁にあっても官僚統制に職を賭して抵抗した。本書はその人となり、行跡とたぐいない業績について、関係資料を調査してまとめた初めての著作である。文献・資料も含め、多くの知見と「北海道学」への手引を得ることができる。四八四頁、全一七章、年譜索引等を付す。なお、「河野常吉資料目録」は、「道立図書館蔵書目録」第一一分冊所収。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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