詰込(読み)つめこむ

精選版 日本国語大辞典 「詰込」の意味・読み・例文・類語

つめ‐こ・む【詰込】

[1] 〘他マ五(四)〙
① 物を入れ物にいっぱいつめる。
歌謡・淋敷座之慰(1676)江戸万歳「唐・天竺の宝船に、余多の宝を詰込て」
② 知識などをできるかぎり記憶する。
※青春(1905‐06)〈小栗風葉〉夏「毎日詰込むものはと云ふと、物理だとか歴史だとか、全然精神的の方面には無関係なものだから」
③ 多くの人をせまい場所にむりに入れる。
里芋の芽と不動の目(1910)〈森鴎外〉「三間打ち抜いて、ぎっしり客を詰め込んだ宴会も」
④ 腹の中に食物をたくさん入れる。十分食べる。
※落語・疝気の虫(1891)〈三代目三遊亭円遊〉「お腹(なか)のくちい所ろを我慢して蒸籠(せいろ)のそばを三ツと詰め込みました」
[2] 〘自マ四〙 いっぱいにはいりこむ。
西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉二「老若男女みみなれぬさわぎをききつけけんぶつせんとこのやにをしこみむらがりてガラスせうじのあなたにつめこみ」

つめ‐こみ【詰込】

〘名〙 つめこむこと。
現代主題(1946)〈宮本百合子〉「私たち肉体が乱暴なつめこみに対して常にいやさを感じるとほり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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