諷歌(読み)ソエウタ

デジタル大辞泉 「諷歌」の意味・読み・例文・類語

そえ‐うた〔そへ‐〕【×諷歌】

古今集仮名序にいう和歌六義りくぎの一。他の事にこと寄せて思いを詠む歌。諷喩ふうゆの歌。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「諷歌」の意味・読み・例文・類語

そえ‐うた そへ‥【諷歌】

〘名〙
① 思いを表面に現わさず他の事にことよせて歌った歌。
書紀(720)神武元年(熱田本訓)「密策(しのひのこと)奉承(うけ)て能く、諷歌(ソヘウタ)・倒語(さかしまこと)を以て妖気(わさわひ)を掃蕩(はらひとらか)す」
② 特に、「古今集」で、和歌の六義の一つ。「詩経」の六義の一つの風(ふう)になぞらえたもの。
※古今(905‐914)仮名序「そもそも、歌のさま、六(むつ)なり。からの歌にも、かくぞあるべき。その六種(むくさ)の一つには、そへうた」

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