譖づ(読み)しこず

精選版 日本国語大辞典 「譖づ」の意味・読み・例文・類語

しこ・ずしこづ【譖・讒】

  1. 〘 他動詞 ダ上二段活用 〙 讒言(ざんげん)する。そしる。中傷する。悪く言う。
    1. [初出の実例]「阿閉臣国見、栲幡(たくはた)皇女と湯人(ゆゑ)の廬城(いまき)部の連武彦とを譖(シコチ)て曰はく」(出典:日本書紀(720)雄略三年四月(前田本訓))
    2. 「鍼は景公の気かよふてたのしかりたを、人がしこちたほどに、恐誅はりたぞ」(出典:史記抄(1477)四)
    3. 「Xicogi, zuru (zzuru の誤り), ita(シコヅル)〈訳〉人が、他人を非難したり悪くいったりする悪い位置にある」(出典:日葡辞書(1603‐04))

譖づの補助注記

「名語記‐八」にある「こはき物をしこてふすなどいへるしこつ如何。〈略〉也」や、「天草本伊曾保‐パストルと狼の事」の「ココロニワ ヒトヲ xicogiô(シコヂョウ) コトヲノミ タクムニ ヨッテ」の例など、下二段に活用しているものもみられる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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