豊井庄(読み)とよいのしよう

日本歴史地名大系 「豊井庄」の解説

豊井庄
とよいのしよう

仁安三年(一一六八)の豊井庄新苧注進状(東大寺文書)に「注進 豊井御庄内二見・坂合(部カ)苧苅食事仁安三□、合捌拾壱為内(下略)」とある。文書所有からみると、豊井庄は東大寺領と推測される。領域は二見ふたみ坂合部さかいべ(現五條市内、旧阪合部村)両郷にわたっていた。これは同庄内の苧刈の給分に関する注進状と考えられる。治承三年(一一七九)の豊井庄年貢請取状(東大寺文書)ではおそらく麻苧について「納 豊井御庄大岡郷分御年(貢カ)、合佰両者 右、当年御年貢内(下略)」とあるので、同庄領域は大岡おおおか(荒木条の辺りといわれているが、不明)も含むようになったことがうかがえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android