負勝（読み）まけがち

精選版 日本国語大辞典

まけ‐がち【負勝】

〘名〙

① 当座は負けておいても、最後になって勝ちを得ること。

※洒落本・多佳余宇辞（1780）「まけかちとせにゃア小じれッたい」

② (「がち」は接尾語) とかく負ける傾向にあること。負け打ち。

※断橋（1911）〈岩野泡鳴〉一五「これ（と鼻を指さきではたいて）が殆ど本職の様で、自分もそれにかけては負け勝ちだから、五銭白銅をころがし、おもてか裏かの当て合ひで、こないだ、小拾円も巻きあげてやった」

まけ‐かち【負勝】

〘名〙 負けることと、勝つこと。かちまけ。勝敗。〔饅頭屋本節用集（室町末）〕

※浮世草子・新色五巻書（1698）一「相撲取り草を手に触れ、まけかちのあらば夫婦になるべしと云ふ下心」

出典　精選版 日本国語大辞典