デジタル大辞泉 「貢の銭」の意味・読み・例文・類語 みつぎのぜに【貢の銭】 《原題、〈イタリア〉Pagamento del tributo》マサッチョの絵画。フィレンツェ、サンタマリア‐デル‐カルミネ教会に付属するブランカッチ礼拝堂にあるフレスコ画。縦約2.5メートル、横約6メートル。キアロスクーロ(明暗法)と透視図法を駆使し、初期ルネサンスを代表する作品として知られる。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「貢の銭」の意味・わかりやすい解説 貢の銭みつぎのぜにTribute Money イエス・キリストの奇跡の一つでキリスト教美術の主題。『マタイによる福音書』第 17章 24~27によると,カペナウムで税吏が納入金の徴収に来たとき,イエスはペテロに,海に行き最初に釣れた魚の口中の銀貨を取出して納めるようにいった。この物語の図像表現としての代表作はマサッチオがフィレンツェのサンタ・マリア・デル・カルミネ聖堂のブランカッチ家礼拝堂に描いた壁画 (1427頃) で,画面中央でイエスがペテロに指示しているところ,左端でペテロが魚の口中から銀貨を取出し,右側で税吏に渡している情景が描かれている。人物の堂々とした表現と微妙な色調変化による空気遠近法と幾何学的遠近法を用いた最初の本格的ルネサンス絵画である。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by