貼(漢字)

普及版 字通 「貼(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 12画

[字音] チョウテフ)・テン
[字訓] はりつける・はる・おぎなう

[説文解字]

[字形] 形声
声符は占(せん)。占に帖(ちょう)の声がある。〔説文新附〕六下に「物を以て質と爲すなり」とあり、〔南史、孝義〕に「にして以てする無し。身自ら販貼す」という「販貼」とは、前借りして働く意である。上に貼り足して補筆することをもいい、唐代では詔勅の文を改めることを貼黄といった。貼りつけるときは貼付(てんぷ)という。

[訓義]
1. かたにおく、かたにおいて前借りする、前借。
2. はりつける、補う、なおす。
3. つける、かさねる、ほどよくする。
4. 薬の包みを数える語。

[古辞書の訓]
〔字鏡集〕貼 モト・タイ

[語系]
貼・帖thipは同声。また貼・添thyamも声近く、帖に添えて貼付することを貼という。

[熟語]
貼改貼近・貼黄・貼合貼子貼耳貼実貼写貼射貼書貼助貼職・貼身貼心貼親・貼然貼妥貼夫貼補貼墨
[下接語]
熨貼・穏貼・掲貼・装貼・典貼・販貼・補貼

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android