赤の女王仮説(読み)アカノジョオウカセツ

デジタル大辞泉 「赤の女王仮説」の意味・読み・例文・類語

あかのじょおう‐かせつ〔あかのヂヨワウ‐〕【赤の女王仮説】

ある生物種が、生息域や食性が競合する他種や天敵との関係において、生存のために絶えず進化を続ける必要があるという仮説有性生殖進化速度の向上をもたらし、感染症などへの対抗手段として重要な役割を持つとする。
[補説]L=キャロル小説鏡の国のアリス」に登場する赤の女王による「同じ場所にとどまるためには力の限り走らなければならい」という言葉にちなむ。1973年に米国の生物学者バン=ベーレンが提唱

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関連語 法則

法則の辞典 「赤の女王仮説」の解説

赤の女王仮説【Red Queen hypothesis】

「ある生物種を取り巻く環境は,他種の生物の進化的変化などの影響で絶えず悪化しているから,常に持続的な進化を継続していなければ絶滅に至る」という仮説.もともと絶滅率一定の法則*を説明するために考えられた.この名称ルイス・キャロルの『鏡の国のアリス』の中で,赤の女王がアリスに向かっていった「同じ場所にとどまるためには,力の限り走らねばならぬ」という言葉に因んでいる(よく出典を『不思議の国のアリス』だと書いてある辞典類があるが,このセリフが出てくるのは『鏡の国のアリス』のほうである).

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