赤井電機(読み)あかいでんき

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「赤井電機」の意味・わかりやすい解説

赤井電機
あかいでんき

音響・映像機器メーカー。1924年創業のアカイプレス工業(のち赤井電機製作所と改称)を前身に,1946年設立。1947年,額面変更のため高砂鉄工に合併テープレコーダの生産からテープデッキ,VTRと製品の範囲を拡大していったが,不況と業界間の競争激化で経営が悪化三菱銀行の協力を背景として三菱電機との提携が緊密化,その下で人員削減など経営再建を目指した。1995年にはホンコンセミテックグループ入りし,1998年同グループの山水電気傘下に収めた。2000年に東京地方裁判所に民事再生手続開始を申請,倒産した。

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百科事典マイペディア 「赤井電機」の意味・わかりやすい解説

赤井電機[株]【あかいでんき】

海外を中心に展開した音響・映像機器メーカー。1923年赤井桝吉がアカイプレス工業を創業。1946年赤井電機として設立。音響事業から映像事業へと展開するが,1980年代初頭のヨーロッパ向けVTR販売の不振から経営危機に陥り,香港のセミ=テック社のグループ傘下企業となる。海外輸出比率は90%を超え,他分野の電子機器,整水器も手がけたが,2000年11月に民事再生法を申請し事実上倒産。

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世界大百科事典(旧版)内の赤井電機の言及

【音響機器工業】より

…60年代半ばまでは日本コロムビア,日本ビクターといった伝統を誇るメーカーや松下電器産業,東京芝浦電気(現,東芝)などの総合家電メーカーが業界をリードしていた。つづく60年代後半から70年代前半には,回路技術で先発大企業に差をつけたトリオ(現,ケンウッド),山水電気,パイオニア,あるいは赤井電機やティアック(この2社はおもにテープデッキ)といったオーディオ(音響)機器専業メーカーが先発の大企業を抑えてそのシェアを拡大した。このように戦後の日本の音響機器工業は大企業が先行し,後発の中小専業メーカーが追いかけリードする,といった他の家電産業にはみられない特異なパターンで成長を続けた。…

※「赤井電機」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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