越中五箇山相倉集落(読み)えっちゅうごかやまあいのくらしゅうらく

国指定史跡ガイド 「越中五箇山相倉集落」の解説

えっちゅうごかやまあいのくらしゅうらく【越中五箇山相倉集落】


富山県南砺(なんと)市相倉にある合掌造り集落。県の西南端、岐阜県境の山間に残り、庶民の山村生活の姿を今に伝えている。近世には五箇山地方では米がとれなかったため、加賀藩庇護のもと、特殊産業として認められた煙硝(えんしょう)、養蚕紙漉()きが生業で、合掌造り民家はこれらの生業に適した構造をしている。庶民の山村生活を知るうえで貴重なことから、1970年(昭和45)に国の史跡に指定された。相倉集落には、合掌造りの建物が24棟あり、そのうち人が住んでいる民家は11棟。村域は鹿熊(かくま)峠、朴(ほお)峠、細尾峠、高坪山にまで及び、見座(みざ)、中畑、来栖、梨谷(なしたん)、下梨の村域と複合して広範囲にわたっており、1995年(平成7)に岐阜県の白川郷(しらかわごう)(白川村)と合わせ、「白川郷・五箇山の合掌造り集落」として世界遺産に登録された。JR北陸本線高岡駅から加越能バス「相倉口」下車、徒歩約5分。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android