北海道中南部,十勝支庁足寄郡の町。1955年西足寄町と足寄村が合体,改称。人口7630(2010)。北部町境を石狩山地の山嶺線が走り,町域面積は1408km2で,全国の市町村の中で最も広い(1996)森林がその8割余を占めている。農耕地は6%に過ぎず,利別(としべつ)川,美里別川,足寄川に沿って分布する。1879年以降和人の定住者があり,比較的早くから馬牧場の経営などによって開かれてきた。西部にはかつて1万7000haに及ぶ陸軍軍馬補充部の放牧用地があり,第2次世界大戦後開拓地となった。現在農業では酪農が最も重要で,経営規模は比較的小さいが,大規模草地育成牧場には2000頭をこえる牛が農家から委託されている。東部は阿寒国立公園の一部で雌阿寒岳西麓,オンネトウなどが含まれ,町域西部には芽登(めとう)温泉がある。道東自動車道のインターチェンジがある。
執筆者:岡本 次郎
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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