足引の(読み)あしひきの

精選版 日本国語大辞典 「足引の」の意味・読み・例文・類語

あしひき‐の【足引の】

(「あしびきの」とも)
① 「山」および「山」を含む熟合語、「山」と類義語である「峰(を)」などにかかる。語義、かかりかた未詳
古事記(712)下・歌謡「阿志比紀能(アシヒキノ) 山田を作り 山高み 下樋(したび)を走(わし)せ」
万葉(8C後)一九・四一五一「けふのためと思ひて標(しめ)し足引乃(あしひきノ)(を)の上の桜かく咲きにけり」
② 「あしひきの」だけで「山」の意を含むものとなり、「岩根」「木の間」その他に自由にかかる。
※万葉(8C後)三・四一四「足日木能(あしヒキノ)岩根こごしみ菅の根を引かばかたみと標(しめ)のみそゆふ」
※万葉(8C後)一一・二六七九「窓ごしに月おし照りて足檜乃(あしひきノ)嵐吹く夜は君をしそ思ふ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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