跛行本位制(読み)はこうほんいせい

精選版 日本国語大辞典 「跛行本位制」の意味・読み・例文・類語

はこう‐ほんいせいハカウホンヰセイ【跛行本位制】

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] limping standard の訳語 ) 貨幣本位制の一つ金貨銀貨二種を無制限の本位貨幣と認め、そのうち一方の貨幣に限って、自由鋳造を制限するもの。ふつう、銀貨の鋳造を制限することが多い。
    1. [初出の実例]「一八七五年にはフランスその他のラテン貨幣同盟諸国が本位銀貨の自由鋳造の禁止によりいわゆる跛行本位制となって」(出典:円(1963)〈鈴木武雄〉五)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「跛行本位制」の意味・わかりやすい解説

跛行本位制【はこうほんいせい】

本来金銀複本位制度であったものが,事実上は金のみを本位貨幣としている状態をいう。複本位制もとで金と銀の法定比価を市場比価と一致させることが困難になると,市場価値が割安な銀貨のみが流通するため,銀貨の自由鋳造を禁止せざるを得なくなって起こる。
→関連項目金打歩政策併行本位制

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android