普及版 字通 「践(漢字)」の読み・字形・画数・意味
践
常用漢字 13画
(旧字)踐
15画
[字訓] ふむ・おこなう
[説文解字]
[字形] 形声
旧字は踐に作り、戔(せん)声。戔に薄いものを重ねる意があり、足あとの連続することをいう。〔説文〕二下に「履むなり」とあり、履践し実行する意である。〔説文〕二下にまた「(せん)は迹なり」とあり、行部二下にも戔声にして同訓の語がある。いずれも道路で行われる践土の儀礼を示すものであろう。〔書、召誥〕「王、(あした)によりして則ち豐に至る」のように、重要な儀礼には「朝に歩して」赴くのが礼であった。わが国の反閉(へんぱい)という地霊を鎮(しず)める儀礼は、古い践土の礼の形式を伝えているものであろう。
[訓義]
1. ふむ、ふみつける、ふみしずめる、ふみおさえる。
2. ゆく、あるく、わたる、のぼる。
3. おこなう、ふみおこなう。
4. したがう、ならぶ。
5. 跣と通じ、はだし。
6. 残・翦と通じ、きる、きりころす。
[古辞書の訓]
〔字鏡集〕踐 フム・カヘル・ノボル・シタガフ・スアシ・ヨシ・スクナシ・ホドコス・ハダシ・アサシ・ヲトル
[語系]
踐dzian、躔dianは声義近く、〔説文〕に「躔(てん)は踐むなり」とあり、獣迹などに従う意。輾nianも声通じ、輾(てん)はまた轢牲(れきせい)の意に用いる。車を出すときの呪儀である。
[熟語]
践位▶・践運▶・践汚▶・践窺▶・践極▶・践▶・践形▶・践言▶・践行▶・践更▶・践修▶・践蹂▶・践信▶・践政▶・践勢▶・践躋▶・践石▶・践席▶・践▶・践▶・践祚▶・践▶・践陟▶・践▶・践土▶・践統▶・践踏▶・践年▶・践伐▶・践冰▶・践墨▶・践滅▶・践約▶・践履▶・践▶・践▶・践礼▶・践歴▶・践列▶
[下接語]
越践・行践・更践・高践・試践・実践・蹂践・升践・踵践・乗践・身践・侵践・深践・超践・徒践・登践・蹈践・騰践・必践・游践・履践・累践・歴践
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報