軋(漢字)

普及版 字通 「軋(漢字)」の読み・字形・画数・意味


8画

[字音] アツ
[字訓] きしる・ひく

[説文解字]

[字形] 形声
声符は乙(いつ)。乙は曲がった骨の形で、また車輪の転ずるときのきしる音。〔説文〕十四上に「車、(きし)るなり」とあり、(てん)は、のち輾に作る。車でものを轢(ひ)くことをいう。乙は〔史記、律書〕に「乙なるは、物の生じて軋軋たるを言ふなり」とあって、ものの群動すること、相雑ざって乱れることをいう。軋軋はその擬声語

[訓義]
1. きしる、物がすれてきしる。
2. 強い力で轢(ひ)く、ふみつける。
3. 発声がどもる。
4. 隅までかきさがす。

[古辞書の訓]
名義抄〕軋 アト・ホヒロク 〔字鏡集〕軋 トドロク・アト・ホヒロク・ナガエ

[語系]
乙eat、閼・遏at、抑ietは声義近く、同系の語。

[熟語]
・軋軋軋伊軋吃軋刑軋忽軋死軋辞軋争軋盤・軋・軋軋摩軋轢
[下接語]
軋・軋・嗚軋・嘔軋・侵軋・勢軋・塡軋・排軋・奮軋・磨軋・幽軋

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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