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軟性下疳 【なんせいげかん】

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家庭医学館の解説

なんせいげかん【軟性下疳 Soft Chancre】
 
[どんな病気か]
 性感染症の1つで、ヘモフィリス・デュクレイ(軟性下疳菌)という細菌感染でおこります。
 感染機会となった性行為から2~3日、おそい場合は1週間前後で、男性ペニスの冠状溝(かんじょうこう)(亀頭溝(きとうこう))付近包皮(ほうひ)の内側、女性は陰唇(いんしん)や腟前庭(ちつぜんてい)に、大豆(だいず)くらいの大きさの潰瘍かいよう)が数個発生します。
 潰瘍は、円形か楕円形(だえんけい)で、周囲との境界がはっきりしていて、表面に汚い膿(うみ)をもち、さわるとやわらかく、激しく痛みます。
 潰瘍の中には、たくさんのヘモフィリス・デュクレイがいて、分泌物(ぶんぴつぶつ)といっしょに周囲にくっつき、新しい潰瘍が広がっていきます。
 潰瘍ができて1~2週間後に、半数近くの人は、鼠径(そけい)リンパ節(せつ)の腫(は)れと痛みがおこり、化膿(かのう)すると熱が出ます。軟性下疳と梅毒(ばいどく)がいっしょにおこることがあって、この場合は、潰瘍がしだいにかたくなり、硬性下疳(こうせいげかん)(「梅毒」の第1のようになります。
 これを混合下疳といいますが、軟性下疳の治療を行なうと混合下疳の症状が現われず、潜伏梅毒のかたちをとるので、梅毒の併発に気づかないことがあります。このため、軟性下疳の診断から6週間後に梅毒血清反応(ばいどくけっせいはんのう)検査コラム梅毒血清反応」)を必ず行ないます。
[治療]
 ふつう、サルファ剤を1~2週間、内服します。ストレプトマイシンテトラサイクリンクロラムフェニコールなどを内服や注射使用することもあります。
 潰瘍には、サルファ剤やテトラサイクリン含有軟膏(なんこう)をガーゼにのばして貼(は)ります。


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世界大百科事典 第2版の解説

なんせいげかん【軟性下疳 chancroid 

軟性下疳菌Haemophilus ducreyiを病原体とする性病性交による感染後1~7日に外陰部に1~数個の赤い小さな隆起が発生したのち,化膿して潰瘍となるが,その潰瘍の縁は深くえぐれている。男では陰茎亀頭の周辺,包皮の内側など,女では大小陰唇,腟粘膜などに発生しやすい。さらに片側または両側の鼠径(そけい)リンパ節が痛みを伴ってはれてくるので,有痛性横痃(おうげん)とも呼ばれている。この横痃(〈よこね〉ともいう)は化膿するので,内容の膿が皮膚を破って外へ出ていく。
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百科事典マイペディアの解説

軟性下疳 【なんせいげかん】

軟性下疳菌の感染によって起こる性病。性交により伝染。感染後数日を経て,男子では陰茎の冠状溝,包皮の内外面,女子では腟(ちつ)口,尿道,陰唇(いんしん)などに米粒大の紅色丘疹を生じ,水疱(すいほう)・膿疱化し,破れて潰瘍(かいよう)となる。
※本文は出典元の用語解説の一部を掲載しています。


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デジタル大辞泉の解説

なんせい‐げかん 【軟性下×疳】
 
性病の一。ジュクレー連鎖桿菌(かんきん)の感染によって起こる。感染後2、3日して陰部に米粒ほどの膿疱(のうほう)性の発疹(ほっしん)ができ、潰瘍(かいよう)となって痛む。2、3週間で治癒する。

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監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
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大辞林 第三版の解説

なんせいげかん【軟性下疳】
 
デュクレー軟性下疳菌の感染による性病。感染後二,三日で外陰部に紅色丘疹を生じ,膿疱,潰瘍を経て瘢痕(はんこん)となる。潰瘍は分泌物が多くてやわらかく二次感染を起こしやすい。多くは鼠径(そけい)リンパ節が腫れて痛む。 → 硬性下疳


(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典内の軟性下疳の言及

【性病】より
…おもに性交によって人から人へ感染していく病気の総称で,梅毒淋病軟性下疳(なんせいげかん)および鼠径(そけい)リンパ肉芽腫(第四性病)が含まれる。俗に花柳(かりゆう)病などともいわれた。…
※「軟性下疳」について言及している用語解説の一部を掲載しています。


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軟性下疳に近い言葉→硬性下疳|下疳|軟性|混合下疳|軟性憲法|柔軟性|流行性下痢-嘔吐|柔軟性メカニズム|伝染性下痢症|食事性下痢

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