翻訳|axon
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… ニューロンと呼ばれる細胞には三つの部分が区別される。すなわち,(1)核を取り囲む細胞体soma,(2)興奮を細胞体のほうへ伝える樹状突起dendrites,(3)興奮を細胞体から送り出す1本の軸索axon(ただし,分枝は多い)である。生体内でニューロンがスパイクを発生するときには,まず軸索の起始部(軸索小丘axon‐hillock)のところからインパルスが形成される。…
…神経細胞の突起には数mmから数cm,ときには1m近くまでの距離にわたりほぼ一定の太さを示すものが多く,そのようないわば索状の突起とこれの覆いをなす構造(髄鞘あるいはシュワン鞘など)を合わせたものを神経繊維という。神経繊維の軸をなす,上記のごとき索状の突起を軸索axonと称する。軸索をなすものは,神経細胞体から遠ざかる向きに刺激を伝えるもの(神経突起neurite)であったり,神経細胞体に近づく向きに刺激を伝えるもの(樹状突起dendrite)であったりする。…
…神経突起には電線状の形を呈するものが多いのであるが,しかし小脳皮質におけるゴルジII型ニューロンあるいは青斑核に細胞体をもつニューロンのように,細胞体を離れるやいなや頻繁に分枝をくり返して,むしろ樹枝状の形態を示す神経突起の例も存在する。軸索axonは,ニューロンの突起のうちで,かなりの長さにわたり太さを変えないような,すなわち電線状の形を示すものに対して付けられた名である。以上のことから,軸索には刺激を細胞体より遠ざかる向きに伝えるものが多いが,反対の向きに刺激を伝えるもの(これを知覚性軸索sensory axonと呼ぶこともある)も存在することが明らかであろう。…
※「軸索」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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