辺土江村(読み)へどえむら

日本歴史地名大系 「辺土江村」の解説

辺土江村
へどえむら

[現在地名]厚岸郡厚岸町梅香町ばいかちよう松葉町まつばちよう若竹町わかたけちよう

明治初年(同二年八月から同六年の間)から明治一七年(一八八四)まで存続した厚岸郡の村。近世にはアッケシ場所に属し、明治初年ヘトエの地を包含して成立したと思われる。一八四五年(弘化二年)のアッケシ場所領所名里数絵図面(厚岸町郷土館蔵)によれば、現在の御供おそなえ山とオボケ山(湯殿山)の間に沼があり、厚岸湾に通ずる狭い水路の北岸に「ベトイ」の地名がある。ベトイ(ヘトエ)はもともとは現在の梅香町から若竹町を経て厚岸湾に注ぐ浮田うきた川をさすと思われ、辺土江村はその海岸付近のアイヌ集落を称したものと考えられる。明治五年の伊万里県引継書(道立文書館蔵)によれば、「ベトヱ村」のアイヌの戸口は一六戸・四七人であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android