日本大百科全書(ニッポニカ) 「近藤東」の意味・わかりやすい解説
近藤東
こんどうあずま
(1904―1988)
詩人。東京・京橋に生まれる。明治大学英法学部卒業。年少より短歌や詩をつくった。『詩と詩論』創刊(1928)以来の同人。『詩法』の編集者で、『新領土』の編集同人でもあった。昭和モダニズムの中枢を歩んだ詩人である。風刺と逆説による批判精神を漢字と片仮名の表記によって書いた。長く国鉄に在職し、朗読詩運動や勤労詩を提唱した。詩集に『抒情(じょじょう)詩娘』(1932)以下8冊や少年少女詩集、風刺詩集『えぴつく・とぴつく』(1951)などがある。
[角田敏郎]
『『日本の詩23 近代詩集2』(1979・集英社)』▽『木原孝一著「近藤東」(『現代詩鑑賞講座9』所収・1969・角川書店)』