追て(読み)おって

精選版 日本国語大辞典 「追て」の意味・読み・例文・類語

おっ‐て【追て】

〘副〙 (動詞「おう(追)」の連用形に助詞「て」が付いてできたもの)
① あまり間をおかないで。いずれすぐに。近いうちに。
※後二条師通記‐応徳三年(1086)一二月一日「委追可入尋者也」
※近世紀聞(1875‐81)〈染崎延房〉四「追(オッ)御沙汰有るべきにつき一先帰国御指図を相待べきとの御旨にて」
② つけ加えて。なおなお。手紙などで、本文のあとに書き加える時、その初めに用いる。
吾妻鏡‐建久二年(1191)五月三日「頼朝恐惶謹言。建久二年五月三日 頼朝 進上 高三位殿。追(おって)言上。遠江守義定依奉大内守護」
③ (「の」を伴って用いる) 先行する事柄があって、そのあとでの意。いずれあとから。
説経節・さんせう太夫(与七郎正本)(1640頃)下「なのり申さねば、やうしおやの御めんぼく、ちちのめんぼくおっての事、まづやうしのおやのいくゎうをあげばや」
歌舞伎韓人漢文手管始唐人殺し)(1789)二「長門之助を追放すれば、系図吟味は追ての沙汰

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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