追立の使(読み)おったてのつかい

精選版 日本国語大辞典 「追立の使」の意味・読み・例文・類語

おったて【追立】 の 使(つかい)

  1. 流罪人を京都から流刑地へと追い立てた使者のこと。検非違使(けびいし)が任ぜられるのが普通であった。平安時代、西国方面に配流のときは七条朱雀の辺まで、東国・北陸方面のときは粟田口の辺まで送り、その先は領送使(りょうそうし)が護衛したという(清獬眼抄(12C末か))。おいつかい。追立の鬱使。追立の官使。追立の官人。追立の検非違使。追立の検使
    1. [初出の実例]「検非違使惟繁・資能二人追立(オッタテ)の使(つかヒ)にて、兄弟四人、各重服の装束にて、御馬をば下部取てければ」(出典保元物語(1220頃か)下)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

メタン

化学式 CH4 。最も簡単なメタン系炭化水素で,天然ガスの主成分をなしている。また石炭ガスにも 25~30%含まれる。有機物の分解,たとえばセルロースの腐敗,発酵の際に生成され,沼気ともいわれる。また...

メタンの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android