透渡殿(読み)スキワタドノ

デジタル大辞泉 「透渡殿」の意味・読み・例文・類語

すき‐わたどの【透渡殿】

寝殿造りで、寝殿対屋たいのやとをつなぐ、両側に壁のない渡り廊下透廊すいろう・すきろう。すいわたどの。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「透渡殿」の意味・読み・例文・類語

すき‐わたどの【透渡殿】

〘名〙 両側に壁や戸を入れないで、あけ放しのままにした渡り廊。寝殿の東西の廊で、南側にあるものを透渡殿に造る。透廊。すいわたどの。
狭衣物語(1069‐77頃か)二「東の対(たゐ)に続きたるすきわたどのより、歩み出で給へるを見れば」

すい‐わたどの【透渡殿】

〘名〙 「すきわたどの(透渡殿)」の変化した語。

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世界大百科事典(旧版)内の透渡殿の言及

【寝殿造】より

…屋根材,建具などは対屋も寝殿と同じである。寝殿と東西対の間は南北2本の廊で結ばれるが,南側の廊は透渡殿(すきわたどの)と呼ばれ,建具のない吹き放しの建物である。東西対の南から南池に向かって延びる中門廊は外側に壁をはり,内側は吹き放しである。…

※「透渡殿」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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