通勤災害(読み)つうきんさいがい

精選版 日本国語大辞典 「通勤災害」の意味・読み・例文・類語

つうきん‐さいがい【通勤災害】

〘名〙 労働者が平常の通勤途中で受けた災害。昭和四八年(一九七三)より労働者災害補償保険が適用されるようになった。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「通勤災害」の意味・読み・例文・類語

つうきん‐さいがい【通勤災害】

労働者が通勤の途上で受ける災害。労働者災害補償保険が適用される。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「通勤災害」の意味・わかりやすい解説

通勤災害
つうきんさいがい

勤労者が通勤途上で会う災害のこと。これは業務上の災害ではないとして,かつては災害補償の対象外とされていたが,1973年の労働者災害補償保険法改正により通勤災害保護制度が実施され,通勤災害にも通常業務災害に準じてほぼ同じ内容の保険給付が与えられることになった (7条1項2号) 。ただし通常の業務災害ではないため,通勤災害により療養給付を受ける労働者から 200円をこえない範囲で一部負担金を徴収することが認められ,また通勤災害の被災者には労働基準法 19条の解雇制限規定が適用されないなど,いくつかの点で業務災害よりも不利になっている。ここで通勤災害とは,労働者の通勤による負傷,疾病,障害または死亡をいい,「通勤による」とは,通勤に通常伴う危険が現実化した場合をさす。「通勤」の範囲は,かなり詳細に労働者災害補償保険法において定められている (7条2,3項) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の通勤災害の言及

【労働者災害補償保険】より

…なお,この制度の特別法として,船員保険法(1939公布),国家公務員災害補償法(1951公布),地方公務員災害補償法(1967)などがあるが,これらの法は,いずれもその給付などについては労働者災害補償保険法に類似する。 労働者災害補償保険法は,業務上の事由による負傷,疾病,障害,死亡(業務災害)とあわせて,法定の〈通勤事故〉による負傷,疾病,障害,死亡(通勤災害)を保険給付事由とし,労基法と同様に,療養補償,休業補償,障害補償,遺族補償,葬祭料などの給付を規定しているが,このほか療養後治癒しない場合の傷病補償年金に加え,福祉事業給付をも定めている。福祉事業給付は,法定給付に加えて,現金給付やリハビリテーションなどの付加給付を行うもので,労基法にはみられないものである。…

※「通勤災害」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android