通級指導教室(読み)ツウキュウシドウキョウシツ

デジタル大辞泉 「通級指導教室」の意味・読み・例文・類語

つうきゅうしどう‐きょうしつ〔ツウキフシダウケウシツ〕【通級指導教室】

通常の学級に在籍する、比較的軽度の障害がある児童生徒に対して、障害の状態に応じて特別な指導を行うための教室教科学習は通常の学級で行う。言語障害自閉症情緒障害弱視難聴学習障害注意欠陥多動性障害ADHD)・肢体不自由・病弱・身体虚弱の児童生徒が対象。障害の状態を改善・克服するための自立活動を中心に、必要に応じて各教科の補充指導を行う。特別支援学級特別支援学校に在籍する児童生徒は対象外。通級教室。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「通級指導教室」の意味・わかりやすい解説

通級指導教室
つうきゅうしどうきょうしつ

通常の学級に在籍する障害のある児童生徒に対して、別室で週に数時間行われる特別な指導を通級による指導という。通級による指導を行う別室が通級指導教室である。指導内容としては、各自の障害に基づく種々の困難を主体的に改善・克服するための自立活動などが中心となる。対象児童生徒は、比較的軽度の視覚障害聴覚障害、肢体不自由、病弱・身体虚弱、言語障害、自閉症、情緒障害、学習障害(LD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)のある児童生徒である。特別支援学級とは別個のもので、特別支援学級に在籍する児童生徒は対象とならない。

 通級による指導は、「学校教育法施行規則」の一部改正により制度化され、1993年(平成5)4月から小学校中学校に導入された。その後、ニーズの高まりにより、2018年(平成30)4月からは高等学校にも導入された。

[野口武悟 2020年8月20日]

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