速水郷(読み)はやみごう

日本歴史地名大系 「速水郷」の解説

速水郷
はやみごう

速水南郷・速水北郷の両郷からなる。貞和四年(一三四八)六月一四日、平重職が王寿丸に譲った所領のなかに「近江国浅井群速水北郷内、田地弐丁、中品」とみえる(「平重職所領譲状案」泰長院文書)。一方、観応二年(一三五一)には幕府によって「贄殿料所」「速見南郷内水無久二分方」が願成寺に寄進されており、延文六年(一三六一)八月には同地が「惣郷」の沙汰の下に置かれている(同月一九日付「足利義詮御判御教書」集古文書所収文書)

速水郷
はやみごう

和名抄」高山寺本は「波世美」、東急本は「波也美」(ハヤミ)と訓ずる。高山寺本の世は也の誤写であろう。平城宮跡出土木簡に「近江国浅井郡速水□」とみえる。長岡京跡出土木簡の「速水尾張公吉戸白米五斗」の速水もあるいは当郷にかかわるか。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android