遊者（読み）あそびもの

精選版 日本国語大辞典

あそび‐もの【遊者】

〘名〙

① ＝あそびびと（遊人）

※京極大草紙（室町後）衣類に付て式法之事「あそひものに小袖を出事。是は式躰すべからず。立ながら出すべし」

② ＝あそびめ（遊女）

※高倉院厳島御幸記（1180）「御湯など召して、この泊のあそびものども、古き塚の狐の夕暮に媚(ば)けたらんやうに」

③ もてあそぶ者。慰み者。また、遊び相手。

※栄花（1028‐92頃）輝く藤壺「さきざきは心安きあそび物に思ひ聞えさせしを、此の度はいとやむごとなき御有様なれば」

④ 中世、芸能をもって貴顕の人々に保護された者。

※看聞御記‐永享八年（1436）正月二八日「藤寿遊物也。老者七十余云々。故摂政鹿苑院殿御代被_二賞翫_一連歌師也」

出典　精選版 日本国語大辞典