過年度収支(読み)かねんどしゅうし

日本大百科全書(ニッポニカ) 「過年度収支」の意味・わかりやすい解説

過年度収支
かねんどしゅうし

わが国の会計年度は3月31日で終了するが、4月30日までを出納整理期間として、その会計年度収支を締めくくることになっている。しかしその後も、これまで徴収しえなかったものが収納されたり、債権者からの請求が遅れてなされたための支出などが生じる。このような出納の完結した年度に属する収入・支出を、過年度収入過年度支出とよび、現年度歳入・歳出として扱う。これが過年度収支であり、会計年度独立の原則例外をなすものである。とくに過年度支出は、これを無制限に認めると予算執行に弊害が生じるので、会計法によって一定の制限が設けられている。

[林 正寿]

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百科事典マイペディア 「過年度収支」の意味・わかりやすい解説

過年度収支【かねんどしゅうし】

当該会計年度内に収入・支出の手続がとられているが,実際には同年度終了後に収納された収入を過年度収入といい,現実に支出されていない支出を過年度支出という。これらは新年度の収支として処理される。

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