家庭医学館 「過強陣痛」の解説
かきょうじんつう【過強陣痛 Excessively Strong Pains】
お産は、規則的におこる子宮の収縮によって進行します。この子宮の収縮を陣痛といいますが、子宮の収縮が異常に強かったり、持続時間が長すぎたり、周期が短い場合を、過強陣痛といいます。
過強陣痛の状態になると、子宮破裂(「子宮破裂」)をおこしたり、胎児の具合が悪くなる場合があります。
[原因]
骨盤(こつばん)が狭かったり、産道(さんどう)がかたく抵抗が大きい場合、精神的なもの(分娩(ぶんべん)に対する恐怖感)、陣痛促進剤(子宮収縮剤)の過剰投与などが原因となります。
[治療]
陣痛促進剤を使用している場合は、量を減らすか、もしくは中止します。麻酔薬や子宮収縮抑制剤(子宮の収縮を抑える薬)を使用することもあります。
骨盤が狭いなど原因を取り除けない場合や、母子に危険が迫っている場合には、帝王切開(ていおうせっかい)(「特殊な分娩」の帝王切開術)を行ないます。