過言(読み)かごん

精選版 日本国語大辞典 「過言」の意味・読み・例文・類語

か‐ごん クヮ‥【過言】

〘名〙
① (━する) 相手に失礼になるような、度を過ぎた言葉を口にすること。また、そういう高ぶった言葉やひどい悪口。かげん。
吾妻鏡‐治承四年(1180)七月一〇日「剰吐条条過言
※延慶本平家(1309‐10)一本「高倉院恨奉せける時過言したりしとて」 〔説苑‐説叢〕
② (多く「…と言っても過言ではない」などの言い方で用いる) 極端だと感じられるような説明。いいすぎ。
※南国記(1910)〈竹越与三郎〉五「全市更紗を業とすと云ふも過言にあらず」

か‐げん クヮ‥【過言】

〘名〙
① あやまって言うこと。また、まちがった言葉。
読本英草紙(1749)一「朝廷にありて此過言(クヮゲン)を出さば、罪を問ふべきこと免れがたし」
② 相手に失礼になるような、度を過ぎた言葉を口にすること。また、そういう言葉。言いすぎ。かごん。
※文明本節用集(室町中)「過言 クヮケン」

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デジタル大辞泉 「過言」の意味・読み・例文・類語

か‐ごん〔クワ‐〕【過言】

大げさすぎる言い方。言いすぎ。かげん。「実力では世界一と言っても過言ではない」
度を過ぎた言葉。無礼な言葉。かげん。
「酒の力で雑言―をならべ立つれば」〈鉄腸・花間鶯〉
[類語]言い過ぎ放言暴言失言妄言出任せうわ言寝言たわ言ざれ言しれ言無駄口口が過ぎる言い過ぎる

か‐げん〔クワ‐〕【過言】

言いまちがい。失言。
言い過ぎ。かごん。
[類語]言い誤る言い違える言い損なう

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「過言」の読み・字形・画数・意味

【過言】か(くわ)げん

失言する。〔礼記、哀公問〕君子り言ふときは、則ち民、辭(いいわけ)を作(な)し、り動くときは、則ち民、則(のり)と作す。君子動くこと則をらざるときは、百姓命せずして恭す。

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